競馬では「ハナ」という言葉が結構出てきます。
実際、レース中やレース後のコメント、着差など様々な場面でハナという言葉が使われています。
ただ、競馬初心者からすると、ハナと言われても何のことかよく分からないでしょう。
ここでは、競馬のハナに立つやハナをきる、ハナ差などハナについてまとめています。
ハナに立つとは
競馬ではよく「ハナに立つ」や「ハナをきる」という言葉がでてきます。
まず、ハナに立つとは「先頭に立つ」という意味です。
そして、ハナをきるは「先頭に立って逃げる」という意味です。
ちなみに、漢字で書くと「端をきる」です。

なので、レース実況で「〇〇がハナに立ちました」とあれば、○○が先頭に立ったということです。
他にも「ハナを主張する」などもありますが、これは「先頭を譲らず、何としても逃げる」といった意味があります。
ハナをきる=逃げ馬
競走馬には脚質があり、基本的にハナという言葉が使われるのは逃げ馬です。
スタート後、ハナに立つのは逃げ・先行馬なので、差し馬や追い込み馬がハナに立つことはほとんどないです。
ただ、差し馬が道中でまくっていき、ハナに立つということも稀にあります。
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最後の直線で先頭に立った時は「ハナに立った」とは言わず、そのまま「先頭に立ちました」と言う実況がほとんどです。
また、レース前に厩舎コメントで「ハナをきって、上手くレースを運べたら」というのがありますが、これは逃げる宣言でもあります。
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たとえば、逃げ馬が多くいるレースで事前にハナをきると述べていれば、何が何でも逃げるつもりと判断することができます。
ハナをきるにはテンの速さが大事
テンとは、スタート直後のことを指し、スタート直後のスピードが速いことを「テンが速い」と言います。
そして、ハナをきるにはテンの速さが重要です。
たとえば、ハナに立ちたい馬が何頭かいる場合、スタート直後のスピードが遅いと他の馬にハナを取られてしまいます。
一方、テンが速ければハナに立てますし、そのままハナを主張すれば、先頭でレースを進めることができます。

ハナをきるには枠も重要
テンの速さが重要なのはもちろんですが、枠も重要となってきます。
たとえば、逃げの脚質の馬が何頭かいる場合、ハナを切れる確率の高い馬は内枠の馬となります。
内枠の馬は最初のコーナーまで真っ直ぐ走ればいいだけとなります。
一方で、外枠の馬は斜めに走りつつ、内枠の馬よりも前に行くように走らないとハナを切ることはできません。
そのため、内枠の逃げ馬の方が楽にハナを切ることができます。
ハナ差とは
こっちの「ハナ」はその名の通り「鼻」です。
競馬では、着差を小さい順からハナ、アタマ、クビ、○○馬身、大差と表示します。
なので、ハナ差は最も僅差であり、以下の写真のように鼻くらいの差しかない接戦の時に表示されます。
そのため、ゴールした直後はどちらが勝ったか分からないですし、映像で見ても判断しにくいので、写真判定となる場合がほとんどです。
競馬は1600mや2000mなど1000m以上のレースが多いですが、それだけ走って最後はハナ差というのも競馬の面白さではあります。
ただ、ハナ差で馬券を取り逃した時の悔しさは普通に外れるよりも数倍悔しいです。
ハナ差=0.0差
競馬新聞によっては、出馬表内の近走成績の欄に「馬名(0.0)」と書かれているものもあります。
これは、その馬とどのくらい秒差があったのかを示しています。
たとえば、0.1なら0.1秒差で負けたor勝ったということが分かります。
秒数で書くところがあるため、0.0と書かれていた場合、「ハナ差、クビ差、アタマ差」のどれかに該当すると考えるのがいいでしょう。

例(とある日の福島ダート1150m戦)
着順 | 馬名 | タイム | 差 |
1着 | ブレーザー | 1:08.6 | |
2着 | ワークソング | 1:08.6 | ハナ |
ハナ差の場合はレース確定が遅れる
ハナ差になると写真判定が行われることが多いです。
そのため、レースが終了してもレース確定とはならず、写真判定が終わるまで払い戻しはされません。
馬券はレース確定後に払い戻されるので、払い戻しが遅れることになります。
とはいえ、ほとんどの写真判定は5分ほどで終わるので、通常より5~10分ほど払い戻しが遅くなる程度です。
同着のパターンもある
競馬には同着もあります。
レース映像ではハナ差に見えても、写真判定の結果、同着というパターンは結構あります。
なので、馬券は確定するまで捨てずに取っておいた方がいいです。
同着に関しては以下の記事をご覧ください。
競馬で同着が起きた際の払い戻しは?賞金は?同着についてまとめてみた
競馬初心者はハナをきる馬を狙おう
予想の仕方が分からない競馬初心者は多いと思います。
そんな人はハナをきる馬を狙ってみましょう。
要は逃げ馬を狙うということで、競馬は逃げ・先行で決まることがよくあります。
特に地方競馬の場合はコーナーが多く、最後の直線も短いので、逃げ馬が残りやすいです。
仮に、他の馬と大きく能力差があっても、展開次第では逃げ馬が勝ってしまいます。
実際、2021年のジャパンダートダービーでは12番人気の馬がスタートからハナをきり、見事に逃げ勝ってしまいました。
その結果、以下の画像のようにたった500円の単勝が6万超えの払い戻しとなりました。
ハナをきる馬を見つける方法
ハナをきる馬を見つけるのは簡単です。
まず、新聞の馬柱に「逃」と書かれている馬はハナをきる可能性が高いです。
次に、前走や前々走でハナをきっている馬は今回もハナをきる可能性が高いです。
ちなみに、前走や前々走の成績欄に【1-1-1-1】と書かれている馬がハナをきった馬です。
他にも、厩舎コメントで「ハナをきる」と述べている場合もあります。
一番簡単なのは競馬新聞に書かれている展開予想で、一番先頭に書いてある馬がだいたいハナをきります。
まとめ
ハナに立つとは、先頭に立つということです。
そして、ハナをきるとは先頭に立って逃げるということです。
ハナ差とは、着差を表したもので、もっとも僅差だった時に使われます。
競馬をやっていけば自然と覚えていく言葉なので、無理して覚える必要はないです。