競馬ではたびたび同着が起きます。
競馬初心者は同着が起きた際の払い戻しがどうなるのか分からないと思います。
ここでは、同着の時の払い戻しや賞金などについてまとめてみました。
同着とは
競馬では全く同時にゴールした場合、同着となります。
基本的に競馬では着順が際どい場合は写真判定が行われ順位が決まりますが、写真判定でも全く同時と判断された場合は同着となります。
実は同着は結構な頻度で起きています。
競馬ファンからすると馬券に関係ある順位(1~3着)しか見ないので同着が少ないように見えますが、5着が同着など4着以下での同着は結構あります。
たとえば、2020年の有馬記念ではワールドプレミアとカレンブーケドールが5着同着でした。
また、中央競馬は土日開催ですが、地方競馬は毎日開催されているので、地方競馬の方が同着の回数が多いです。
同着の払い戻し
1着が同着だった場合は1着、1着、3着となります。
2着が同着なら1着、2着、2着となり、3着が同着なら1着、2着、3着、3着となります。
つまり、馬券に絡むのが4頭以上になるのは3着が同着の時のみです。(2頭が同着の場合)
払い戻しのパターンも同着の順位で少し異なります。
以下の表は1着が同着だった2021年チューリップ賞の払い戻しです。
チューリップ賞の払い戻し(2021年)
式別 |
馬番 |
払い戻し金 |
単勝 |
1 5 |
110円 240円 |
複勝 |
1 5 2 |
110円 200円 180円 |
枠連 | 1-5 | 760円 |
馬連 | 1-5 | 910円 |
ワイド |
1-5 1-2 2-5 |
410円 300円 970円 |
馬単 |
1>5 5>1 |
560円 1160円 |
3連複 |
1-2-5 |
1990円 |
3連単 |
1>5>2 5>1>2 |
2710円 6990円 |
1着が同着だった場合は「単勝、馬単、3連単」の払い戻しが2通りとなります。
2着が同着の場合は「馬連、馬単、3連単」、3着が同着の場合は「3連複、3連単」の払い戻しが2通りとなります。
なので、もし上記のチューリップ賞で1,2,5の3連単ボックスを買っていたら、3連単で2通りの払い戻しを受けることができるのです。
三連単5頭ボックスとは?買い方は?三連単5頭ボックスについてまとめてみた
3頭同着での払い戻し
中央競馬では過去に3頭同着が何度か起きています。
最近だと2020年11月の阪神で3頭が3着同着というのがありました。
3頭の3着同着だと払い戻しのパターンが多く、複勝が5通り、ワイドが7通りとなります。
今のところ、中央競馬では1着や2着が3頭同着となったレースは存在していません。
同着でのWIN5
WIN5対象レースで1着が同着だった場合、WIN5の払い戻しは2通りとなります。
2019年のフィリーズレビューでは1着同着だったため、WIN5の4レース目の対象馬が2頭となり、払い戻しが2通りになりました。
ただ、1着が同着になること自体少なく、さらにWIN5は主に日曜の10,11Rが対象なのでWIN5の払い戻しが2通りになることは滅多にありません。
同着だと払い戻し金が減る
同着の場合、払い戻しのパターンが増えますが、払い戻し金は減ります。
たとえば、先ほど紹介したチューリップ賞では馬番1の単勝が110円でしたが、最終オッズは1.6倍なので、本来は160円の払い戻しになるはずでした。
しかし、同着なので単勝の払い戻しが2通りとなるので、払い戻し金が少なくなるのです。
ちなみに、馬番5の単勝は240円でしたが、本来のオッズは8.0倍なので、半分以下の払い戻し金となっています。
これは単勝に限らず、払い戻しが2通りになった馬単や3連単の払い戻し金も少なくなっています。
ただ、馬連など払い戻しのパターンが変わっていないものに関しての払い戻し金は変わりません。
同着での3連単の払い戻しは悲惨
同着での3連単の払い戻しはかなり悲惨です。
チューリップ賞での3連単の払い戻し(100円で買った場合)
馬番 | 本来の払い戻し | 実際の払い戻し |
1>5>2 | 5380円 | 2710円 |
5>1>2 | 14100円 | 6990円 |
たとえば、5>1>2の3連単を100円だけ買っていた場合、同着でなければ14100円の払い戻しを受けることができました。
しかし、実際は6990円の払い戻しとなり、本来の半分以下となってしまいます。
また、1,2,5の3連単ボックスを買っていた場合、2710円+6990円で9700円の払い戻しを受けますが、5>1>2だけで決まっていれば14100円を受け取ることができました。
ただ、1>5>2だけだった場合は5380円の払い戻しのみなので、同着でむしろ良かったと捉えることもできます。
同着の賞金
同着の賞金配分の仕組みは非常に簡単です。
もし、2頭が1着同着の場合、1着の賞金と2着の賞金を足して2で割ったのが、それぞれの馬に配分されます。
たとえば、チューリップ賞では1着賞金5200万、2着賞金2100万なので、ざっくり言えば「5200万+2100万=7300万」、「7300万÷2=3650万」なので3650万円が2頭の1着馬に配分されます。
2着が同着の場合は2着と3着の賞金、3着同着では3着と4着の賞金を合わせて2で割ったのが配分されます。
まとめ
同着は意外と多く、中央競馬では重賞でも同着が起きています。
ただ、馬券に絡んだ同着はそれほど多くないです。
同着の場合、払い戻し金や賞金の配分が変わります。
基本的に同着の場合の払い戻し金は最終オッズよりも低くなると覚えておきましょう。