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短期免許の条件は?期間は?短期免許についてまとめてみた!

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近年、短期免許で来日した外国人騎手の活躍が目立っています。

 

ただ、いつの間にか母国に帰っていたりなど、嵐のようにやってきて、一瞬で去っていく印象もあります。

 

ここでは、短期免許の条件や期間など、競馬の短期免許について分かりやすくまとめています。

 

 

短期免許とは

 

 

短期免許とは、短期騎手免許のことを指しています。

 

短期騎手免許は、JRA(中央競馬)やNAR(地方競馬)に所属していない海外の騎手が、日本で騎乗できるように発行されるものです。

 

そのため、JRA所属の外国人騎手(ルメール騎手やM.デムーロ騎手)は、短期免許ではありません。

あくまでJARやNARに属していない海外の騎手(日本人も含む)が対象となります。

 

1994年から始まり、これまで数多くの海外で活躍している騎手が短期免許を使って日本で騎乗しています。

 

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短期免許の条件

 

短期免許の条件は頻繁に変更されています。

 

2025年時点での短期免許の条件としては、短期免許申請時に下記のいずれかを満たす必要があります。

 

リーディング順位

 

条件
アメリカ、カナダ、イギリス、フランス 過去2シーズンのうち、いずれかで5位以内
アイルランド、香港、オーストラリア 過去2シーズンのうち、いずれかで3位以内
ドイツ、ニュージーランド 過去2シーズンのうち、いずれかで1位以内

 

女性騎手の場合は、どの国でも過去2シーズンのうち、いずれかで女性リーディング1位を獲得する必要があります。

 

 

指定G1勝利度数

 

条件に該当しているG1を、当該年または過去2年のうちに、2勝している必要があります。

 

簡単に言えば、JRAのG1を2勝するか、もしくは条件に該当している海外のG1を2勝する必要があります。

 

たとえば、2024年にJRAのG1を2勝したとすると、2025年の短期免許申請条件をクリアできます。

 

また、条件というのは下記いずれかとなります。

 

  • 国際交流競走褒賞金交付基準の別表に定める「指定外国競走」
  • IFHA(国際競馬統括機関連盟)が発表した「世界のトップ100GⅠ競走」 のうち50位以内の競走

 

どちらも過去2年という縛りがあります。

 

 

ワールドオールスタージョッキーズでの騎手表彰順位

 

ワールドオールスタージョッキーズとは、毎年夏ごろに札幌競馬場で行われる国際騎手招待競走のことです。

 

中央競馬の代表騎手・地方競馬の代表騎手・海外の招待騎手が集まり、4つのレースでの合計ポイントを競います。

 

このワールドオールスタージョッキーズで過去2年で5位以内に入れば、短期免許の条件をクリアできます。

 

ワールドオールスタージョッキーズの過去順位(上から2022年、2023年、2024年)

1位 2位 3位 4位 5位
武豊(JRA) 川田将雅(JAR) 松山弘平(JAR) バシュロ(海外) 柴田善臣(JAR)
岩田望来(JRA) キング(海外) 武豊(JAR) ヴェロン(海外) バデル(海外)
モレイラ(海外) 武豊(JRA) 坂井瑠星(JRA) ルメール(JRA) ティータン(海外)

 

見て分かるように、毎年、海外の騎手も5位以内には入ってきています。

どの騎乗馬になるかの運も左右しますが、そこまで難しい条件ではありません。

 

 

短期免許が交付されないことがある

 

申請条件をクリアしても、短期免許が交付されない場合があります。

 

ざっくり言うと、下記に該当する騎手のことです。

 

  • 素行不良
  • JRAで過去1年間に複数回騎乗停止処分を受けた騎手
  • 違法薬物その他不正事案に関係した
  • 免許期間においてJRAが開催する競馬での騎乗を全うしなかった

 

複数回騎乗停止処分を受けた騎手や制裁点数が30点を超えた騎手は、1年間短期免許が交付されなくなります。

 

また、最後の「免許期間においてJRAが開催する競馬での騎乗を全うしなかった」場合は、当該年と翌年の免許が交付されなくなります。

 

 

面接もある

 

短期免許の申請条件をクリアし、申請が完了しても、最後に臨時試験があります。

 

臨時試験は面接となっていて、騎手本人と身元引受調教師、通訳が参加します。

 

その面接を終えて、最終的な短期免許の可否や期間は、調教師騎手免許試験委員会にて判定されます。

 

 

短期免許の期間

 

 

短期免許というくらいなので、期間は短いです。

 

短期免許の期間

・最大で3か月
・1ヶ月単位での期間
・新規申請者については暦年で2か月まで
・前年に騎乗停止処分を受けた場合は翌年は2か月まで

 

どれだけ活躍しても、日本で競馬ができるのは最大で3か月であり、2か月しか騎乗できないという騎手も結構います。

 

中央競馬は土日開催なため、3か月と言っても、実質競馬に乗っている期間は24日~28日くらいです。

 

 

短期免許での騎乗回数

 

地方競馬では1日の騎乗数の最大は決まっていますが、中央競馬では決まっていません。

なので、騎乗依頼があればいくらでも騎乗することができます。

 

短期免許で来る騎手は基本的に上手い騎手ばかりなので、騎乗依頼も殺到します。

 

騎手 期間 騎乗数 勝利数
ムルザバエフ 2024年2月17日~4月14日 154回 21勝
モレイラ 2025年3月29日~4月28日 64回 23勝
レーン 2025年5月1日~6月27日 109回 29勝

 

だいたい1ヶ月で50回くらい騎乗していますので、1日約6鞍くらい騎乗している計算となります。

 

日本のトップジョッキーと同じくらいの数であり、若手や中堅騎手のなかには1日2鞍や3鞍の騎手も多いため、騎乗数は多いと言えるでしょう。

 

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短期免許の騎手は買いか

 

短期免許の騎手の単勝を買い続けても、基本的にはマイナス収支となってしまいます。

というのも、短期免許で来る外国人騎手は上手いというのを競馬ファンは知っているため、過剰人気するのでオッズ妙味がないです。

 

ただ、短期免許の騎手は買う必要があります。

短期免許の騎手は勝率も複勝率もかなり高いので、馬券から外した時点で的中率が大きく下がってしまいます。

 

短期免許の騎手の成績

騎手 期間 勝率 複勝率
ムルザバエフ 2024年2月17日~4月14日 13.6% 33.4%
マーカンド 2024年11月9日~12月22日 13.0% 38.0%
ビュイック  2024年11月23日~12月1日 29.2% 41.7%
モレイラ 2025年3月29日~4月28日 35.9% 68.8%
レーン 2025年5月1日~6月27日 26.6% 50.4%

 

モレイラ騎手の成績が異常なため、他が低く見えますが、他の騎手もかなり高い数値と言えます。

 

特に複勝率は30%超えばかりなので、3回に1回は馬券に絡んでくると考えると、3連系で消すのは危険です。

 

そのため、短期免許の騎手の存在は非常に予想を難しくします。

 

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まとめ

 

短期免許は、最大で3か月間、日本で騎乗することができる騎手免許となります。

 

ただ、短期免許を申請するのに、一定の条件をクリアする必要があるかつ、臨時試験もクリアする必要があります。

 

短期免許の騎手は基本的に活躍するため、馬券から外すのはおすすめしません。

 

 

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