競馬新聞や出馬表には連闘という言葉がよく載っています。
競馬初心者からすると連闘って言葉だけを見ても、一体何なのか分からないと思います。
また、競馬経験者でも、連闘について詳しく知らない人がいるかもしれません。
ここでは、競馬の連闘についてまとめています。
競馬の開催日程
連闘について知る前に、競馬の開催日程について知っておく必要があります。
中央競馬は基本的に毎週土日に開催されます。
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なので、中央競馬で毎回出走するとしても、1週間に1回の出走となります。
とはいえ、毎週出走する競走馬は少なく、2週に1回や月に1回の馬が多いです。
G1などの大きいレースを走るような馬は出走頻度が少ないです。
たとえば、2020年の有馬記念を勝ったクロノジェネシスは2020年は5回しか出走していません。
一方、地方競馬は平日開催の競馬場が多いです。
毎週開催している競馬場は少ないですが、月に1,2回、月~金まで開催など開催日数は多いです。
ですが、月曜日に走った馬が同じ週の金曜日などにもう1度走ることはありません。
中央競馬と同様に、多くても1週間に1回の出走です。
連闘とは
連闘とは、出走した次の週も出走することを指します。(2週続けて出走すること)
たとえば、1月1日に出走した馬が翌週の1月8日にも出走した場合、連闘と言います。
中央競馬は毎週土日に開催されるので、土曜日に走って次の週の土曜or日曜に出走すると連闘となります。
一方、1月1日に出走し、間を1週あけて、1月15日に出走した場合は中1週と言います。
要は走った次の週も走る場合は連闘、2週間後は中1週、3週間後は中2週となります。
地方競馬も同じで、走った次の週にも出走したら連闘となります。
ただ、地方競馬の場合は開催日数が長いので、月曜日に走った馬が次の週の木曜に走ったりすることもあります。
少しややこしいですが、これも連闘です。
走った次の週も走るのであれば、間の日数は関係なく連闘と表記されます。
連闘は珍しい
中央競馬の場合、連闘する馬は少ないです。
中2週以上あける馬が多く、連闘はレースで1頭いるかどうかのレベルです。
まず、競馬には1勝クラスや2勝クラスと言ったクラスがあり、そのクラスに合わせてレースに出走します。
さらに、競走馬には距離やコース適性があるため、その適性にも合わせてレースに出走します。
なので、競走馬に合ったクラスかつ距離やコースの適性に合ったレースがない場合、必然とレースの間隔が延びていきます。
また、連闘はケガのリスクが高まります。
競走馬によっては脚に不安を抱える馬や疲労の抜けにくい馬がいます。
こういった体調や脚に不安がある馬が連闘すると、ケガに繋がりやすくなってしまいます。
無理して連闘するよりも、体調面を考慮して間をあけてレースに出走する馬が多いです。
地方競馬は連闘も珍しくない
中央競馬と違い、地方競馬は連闘する馬が多いです。
地方競馬の場合はレースでの賞金が少ないので、数を走ってなんぼの世界です。
また、地方競馬はダートコースがほとんどで、似たような条件のレースが多いので、出走チャンスが多いです。
そのため、連闘は珍しいことではなく、時には3連闘や4連闘する馬もいます。
ただ、地方でも中央競馬と互角に戦えるような馬は出走間隔をあけて、大きいレースに照準を合わせてローテーションを組みます。
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連闘するケース
連闘は珍しいと言ったように、連闘となるケースは大体限られてきます。
まず、前走が消化不良だった馬です。
前走で満足のいくパフォーマンスを出せずに終わった馬や途中で追うのをやめた馬などは力が残っているので、連闘するケースがあります。
次に、1回使って良くなる馬も連闘しやすいです。
たとえば、休み明けは走らない馬でも1回使う事によって、ピリッとし、次に使った時にベストを出せる馬は連闘することもあります。
これも前走でそこまで疲れ切っていないため、連闘できるのです。
他には、出走できるレースが限られている馬も連闘しやすいです。
競馬では3歳9月の未勝利戦までに勝たないと、出られるレースがほとんどなくなってしまいます。
なので、3歳9月までに何とか勝たせようと、ある程度無理をして、連闘させるケースもあります。
また、今出走しておかないと、この先適性に合ったレースがないという場合も連闘させやすいです。
連闘の馬は買いか
基本的に連闘している馬は積極的に買いづらいです。
やはり、レース間隔が短く、使い詰めている馬の評価は下げてしまいがちです。
ただ、使い詰めたほうが結果を残す馬もいます。
連闘だったり、中1週で使った方が成績を残しやすい馬は連闘でも買いです。
その馬の競走データを見れば、連闘が合っているのか分かるので予想はしやすいです。
また、前走好走していた馬の連闘も買いです。
2歳未勝利戦で2,3着だった馬が連闘することはよくあります。
こういう場合、勝つかは微妙ですが、馬券内に来ることは多いです。
2歳くらいだと、馬の調子が多少悪くても能力があれば、相手次第で好走できてしまうので、連闘でも結果を残しやすいです。
とはいえ、連闘馬の成績が良いというのはあまり聞いたことがないですし、普通に考えて連闘の場合は評価を下げるのが無難でしょう。
連闘でG1を勝った馬
G1に出走するレベルの馬が連闘することはほとんどありません。
また、連闘でG1に出走することはもっと少ないです。
G1に出る馬はローテーションを考え、調子のピークをG1に合わせるので、連闘で挑むことがないのです。
しかし、近年でG1に連闘で出走し、勝った馬がいます。
それがモズアスコットです。
モズアスコットは2018年6月3日の安田記念に出走する予定でしたが、賞金が足りなかったため、賞金加算のため5月27日のレースに出走します。
結果は2着だったので賞金が加算できませんでしたが、運よく出走が叶い、連闘でのG1出走となりました。
連闘でのG1など普通ではあり得ないうえに、前走で負けていることもあり、安田記念では9番人気と低評価でしたが、騎手の好騎乗もあり、あっさりと優勝してしまいました。
ちなみに、過去にも連闘でG1を勝った馬はいますが、近年に限るとモズアスコットしかいません。
連闘でG1を勝った馬
優勝した年 | 馬名 | 優勝したG1 |
1989年 | バンブーメモリー | 安田記念 |
1998年 | スティンガー | 阪神3歳牝馬ステークス |
2018年 | モズアスコット | 安田記念 |
まとめ
連闘とは2週続けて出走することを指します。
連闘する馬は少なく、好走する馬も多くありません。
ただ、前走で好走した馬などは連闘でも結果を出すことがあります。
連闘馬の予想をする際はその馬の成績だったり、パドックでの様子などを加味して馬券を購入しましょう。