競馬界を席巻していたディープインパクト産駒やキングカメハメハ産駒も少なり、今は様々な種牡馬が群雄割拠の時代となっています。
そのなかでも、目立っているのがキタサンブラック産駒です。
ここでは、キタサンブラック産駒の特徴や重馬場での成績、キタサンブラック産駒の有力馬など、キタサンブラック産駒についてまとめています。
キタサンブラックの特徴
キタサンブラック産駒の特徴の前に、キタサンブラックの特徴について解説していきます。
キタサンブラック
通算成績 | 20戦12勝 |
主な勝ち鞍 | 2017年有馬記念(G1) |
ジャパンカップ(G1)や天皇賞春(G1)を勝つなど、芝の中距離路線で活躍した馬です。
デビューは3歳の1月と遅めでしたが、皐月賞で3着に来るなど、デビューしてすぐに活躍していました。
脚質は逃げ・先行で、出遅れも生涯で2回のみとスタートの上手い馬でもありました。
また、タフな馬でもあり、春は3戦、秋も3戦するなど近年の馬のなかでは出走数の多い馬でもありました。

キタサンブラック産駒の特徴
データを用いながらキタサンブラック産駒の特徴について紹介していきます。
短い距離でも走る
種牡馬によって、スプリント(短距離)傾向やステイヤー(長距離)傾向が分かれますが、キタサンブラック産駒は距離不問です。
距離別のキタサンブラック産駒の成績(2021年~2025年6月)
距離 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
1200m | 10.7% | 32.6% | 79% | 115% |
2000m | 12.2% | 32.6% | 73% | 81% |
2400m | 10.7% | 29.3% | 28% | 55% |
2600m | 8.3% | 20.8% | 82% | 66% |
キタサンブラックが菊花賞や天皇賞春を勝っているため、長距離向きの産駒が多いかと思われがちですが、短距離での成績が非常にいいです。
1200m戦でキタサンブラック産駒の複勝を買い続けていれば、データ上はプラス収支となっています。
逆に、2400m戦は成績こそ悪くありませんが、過剰人気しやすい傾向にあります。
そのため、単勝回収率がかなり低いです。
早熟でも晩成でもない
キタサンブラック産駒は早熟型でも、晩成型でもなく、幅広い年齢で活躍しています。
キタサンブラック産駒の年齢別成績(2021年~2025年6月)
年齢 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
2歳 | 14.0% | 38.0% | 70% | 86% |
3歳 | 12.3% | 29.2% | 86% | 75% |
4歳 | 12.5% | 31.6% | 106% | 94% |
5歳 | 10.2% | 23.4% | 86% | 83% |
2歳時の複勝率はかなり高いですが、4歳時の複勝率や単勝回収率も高いです。
さらに、5歳時の勝率もそこまで悪くありません。
キタサンブラック産駒はクラシックで活躍している馬が多いので、早熟なイメージを持っている人も多いですが、データを見る限り、早熟とは言い切れません。
重馬場が得意
キタサンブラックは現役時に、泥んこの不良馬場の天皇賞秋を勝つなど、重や不良馬場を得意としていました。
その特徴はしっかりとキタサンブラック産駒にも引き継がれています。
キタサンブラック産駒の年齢別成績(2021年~2025年6月)
コース・馬場状態 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
芝・重 | 13.5% | 37.5% | 84% | 108% |
芝・不良 | 6.3% | 31.3% | 26% | 148% |
ダート・重 | 13.8% | 32.3% | 85% | 65% |
ダート・不良 | 12.1% | 33.3% | 122% | 97% |
芝・ダート問わずに重馬場や不良馬場での成績がいいです。
特に複勝率が高く、どれも30%を超えているため、ほぼ3回に1回は馬券内に来ているとも言えます。
なので、重馬場や不良馬場でキタサンブラック産駒がいたら積極的に狙って見ることをおすすめします。
連闘が狙い目
キタサンブラック産駒は連闘での成績がいいです。
競馬の連闘とは?連闘でG1を勝った馬は?連闘についてまとめてみた
キタサンブラック産駒の連闘成績(2021年~2025年6月)
間隔 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
連闘 | 3.2% | 29.0% | 75% | 178% |
勝率はそこまで良くありませんが、複勝率が非常に高いです。
そして、複勝回収率も高いため、連闘のキタサンブラック産駒の複勝を買い続けていればプラス収支になれます。
基本的に、連闘する馬の成績は良くないですし、プラスに働くことが少ないです。
ただ、キタサンブラック産駒だと連闘はプラスと言えます。
札幌競馬場と東京競馬場が得意
キタサンブラック産駒は札幌競馬場と東京競馬場での成績がいいです。
キタサンブラック産駒の札幌競馬場&東京競馬場の成績(2021年~2025年6月)
競馬場 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
札幌競馬場 | 12.2% | 32.2% | 184% | 122% |
東京競馬場 | 16.5% | 35.9% | 67% | 72% |
札幌競馬場では、単勝回収率も複勝回収率も100を超えており、問答無用でキタサンブラック産駒を買っていた場合は大幅プラス収支でした。
キタサンブラック自身は札幌競馬場で一度も走ったことがありませんが、札幌記念などに出走していたら圧勝していたかもしれません。
また、東京競馬場での成績もいいです。
回収率は100を超えていませんが、勝率・複勝率ともにかなり高い数値を残しています。
3連系の馬券を東京競馬場で買う場合は、キタサンブラック産駒は相手に入れておいた方がいいでしょう。
ただ、キタサンブラック産駒は他の競馬場も勝率は10%前後、複勝率も30%前後と高いです。
急な激走がある
キタサンブラック産駒は前走の着順が悪くても、急に好走しだすことが多いです。
キタサンブラック産駒の前走別成績(2021年~2025年6月)
前走着順 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
7着 | 8.6% | 25.9% | 134% | 124% |
8着 | 6.4% | 25.1% | 97% | 74% |
9着 | 9.2% | 20.4% | 222% | 92% |
10着 | 8.2% | 18.4% | 96% | 61% |
勝率や複勝率を見ると、そこまで高いようには見えないですが、他の産駒などと比べるとかなり高い方ではあります。
また、前走7着と9着に関しては、単勝回収率も100を超えています。
キタサンブラック産駒の有力馬
キタサンブラックはすでにG1馬を何頭も輩出しています。
そのなかでも、より大きな活躍をしている馬を紹介していきます。
イクイノックス
主な勝ち鞍 | 2023年ジャパンカップ(G1) |
キタサンブラック産駒の初年度産駒にして、最高傑作と言っても過言ではないでしょう。
G1を6勝かつ、デビューから一度も連を外したことのない圧倒的な結果を残した馬です。
2022年に天皇賞秋で初めてG1を勝ち、天皇賞秋の親子制覇を成し遂げました。
引退レースとなった2023年のジャパンカップも、豪華メンバー相手に完勝し、歴史に名を刻みました。
すでに種牡馬入りしているため、キタサンブラックの後継種牡馬となることは間違いないでしょう。
ウィルソンテソーロ
主な勝ち鞍 | 2024年JBCクラシック(Jpn1) |
ダートのキタサンブラック産駒といえば、ウィルソンテソーロが真っ先に浮かぶくらい大きな活躍を見せています。
芝でデビューしたものの、結果がなかなか出なかったため、ダートに転向すると一気に花開きました。
2023年には重賞を3連勝するなど活躍し、2024年のJBCクラシックでG1級競走を初制覇しました。
キタサンブラックは逃げ・先行馬でしたが、この馬は前からでも後ろからでも自由自在に競馬ができるという特徴を持っています。
クロワデュノール
主な勝ち鞍 | 2025年日本ダービー(G1) |
キタサンブラック産駒で初めて日本ダービーを勝利した馬です。
キタサンブラック産駒は、ソールオリエンス(皐月賞1着)やイクイノックス(日本ダービー2着)のようにクラシックでも活躍しています。
ただ、ダービーにはあと一歩手が届かずといった状態でしたが、その壁をクロワデュノールが超えました。
まとめ
キタサンブラック産駒は、
- 重馬場が得意
- 東京競馬場と札幌競馬場が得意
- 連闘が得意
- 急な激走がある
といった特徴を持っています。
ぜひ、ここで紹介した特徴を使って予想してみてください。