競馬は主にデータを参考にして予想します。
膨大な量のデータから自分なりに取捨選択して予想しますが、そもそも競馬初心者の人はデータの見方が分からないと思います。
ここでは、競馬初心者に向けた競馬のデータの見方を解説します。
勝率・複勝率の見方
競馬予想をする際にその馬の通算勝率・複勝率を見ることはあまりしません。
見るのは該当コースや距離別の勝率・複勝率です。
たとえば、以下のデータがあったとします。
コース・距離 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 複勝率 |
ダート1600m | 5 | 4 | 1 | 2 | 41.7% | 83.3% |
ダート2000m | 0 | 0 | 1 | 5 | 0% | 16.7% |
この表には、とある馬のダート1600m、2000mでの勝率・複勝率が載っています。
ダート1600mでは勝率が41.7%、複勝率が83.3%なので、かなりこの距離を得意としていることが読み取れます。
なので、この馬がダート1600mに出走した時に単勝・複勝を買えば当たる確率が高いと判断することができます。
一方、ダート2000mの勝率は0%、複勝率も16.7%と非常に悪いです。
つまり、この馬はダート1600mが得意で、距離の長いダート2000mは苦手ということが勝率・複勝率から読み取れるのです。
なので、この馬が前走ダート2000mで凡走していたとしても、今回が得意のダート1600mなら狙い目となるのです。
コース・距離 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 複勝率 |
ダート1600m | 5 | 4 | 1 | 2 | 41.7% | 83.3% |
ダート2000m | 0 | 0 | 1 | 5 | 0% | 16.7% |
芝1600m | 0 | 0 | 1 | 6 | 0% | 14.3% |
また、上の表は先ほどの表に芝の成績を加えたものです。
ダート1600mは得意なのに、芝1600mの勝率・複勝率は悪いので、このことから芝は苦手ということが分かります。
回収率の見方
勝率・複勝率以上に見るべきデータが回収率です。
回収率=回収した金額÷使った金額で、基本的に回収率が100%を超えていると良いです。
仮に単勝回収率が100%を超えていれば、その馬の単勝を買い続けている人は儲かっていると判断することができます。
先ほどと同様に表で紹介します。
コース・距離 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
ダート1400m | 2 | 1 | 4 | 1 | 25.0% | 87.5% | 52.5% | 115.0% |
この表の馬はダート1400mで2勝しており、勝率も25.0%と悪くないです。
しかし、単勝回収率は52.5%なので悪い部類に入ります。
単勝回収率52.5%ということは、この馬の単勝に毎回一定の金額を賭け、トータルで1万円使ったとすると、最終的に5250円しか返ってきていないということとなります。
ただ、この馬の複勝回収率は115%なので、同じように毎回一定の金額を賭け、トータルで1万円使ったとすると、最終的に1万1500円が返ってきています。(1500円の儲け)
回収率のカラクリ
勝率が高いのに単勝回収率の低い馬は人気を飛ばしがちな馬と判断することができます。
たとえば、毎回の単勝オッズが1.0倍という驚異的な人気馬がいたとします。(単勝オッズ1.0倍=元返し)
1.0倍だと勝っても儲けることがないので、この馬が全勝しても単勝回収率は100%のままです。
逆に5回走って1回負けた場合は単勝回収率が80%となってしまうのです。
また、毎回人気がなく、単勝オッズ100倍の馬がいたとします。
この場合、10回走って1回勝てば単勝回収率が1000%となります。
つまり、勝率が低いけど単勝回収率が高い馬は人気薄で好走している穴馬ということになります。
予想家の回収率にも注意が必要
競馬予想家の予想を参考に馬券を買う人も多いと思います。
特に競馬初心者は競馬予想家の予想をそのまま参考にして買う場合が多いでしょう。
その際、注意すべきなのが回収率です。
予想家 | 的中率 | 回収率 |
A | 50% | 80% |
B | 15% | 200% |
上の表のような2人の予想家がいたとします。
的中率が高いのは予想家Aですが、回収率は予想家Bの方が圧倒的に高いです。
この場合、儲けているのは予想家Bとなります。
予想家Aの予想を買えば2回に1回は当たるのですが、トータルではマイナス収支となってしまいます。
一方、予想家Bの予想を買っても当たる確率は低いですが、買い続ければトータルでプラス収支となるのです。
このカラクリは結構頻繁にあり、的中率50%を全面に推し出されていたらついつい予想を参考にしてしまいます。
しかし、その予想家の予想を買い続けても儲けることはできないのです。
もちろん、予想家の予想を参考に、自分なりの買い方で馬券を買えば結果は変わってきますが、予想家の予想をそのまま買うなら回収率を注視しましょう。
騎手とその馬の相性の見方
競馬では同じ馬に同じ騎手が乗り続けることは少ないです。
たとえば、2019年の有馬記念を優勝したリスグラシューは武豊騎手や戸崎騎手など計9人の騎手がレースで騎乗しています。
そして、その馬と合う騎手もいれば、合わない騎手もいるのです。
競馬新聞には騎手がその馬に騎乗した時の成績が掲載されています。
一般的には騎手の名前の下に【3-1-0-1】などの数字が書かれています。
この数字は左から1着、2着、3着、着外となっています。
たとえば、【0-0-1-4】の騎手から【3-1-0-1】の騎手に乗り替わりとなった場合はいくらその馬が近走で凡走していても狙う価値はあるということです。
また、その馬に騎手が乗ったときの単勝回収率や複勝回収率が掲載されているサイトもあります。
戦法別データの見方
競馬新聞にはその馬の戦法別成績が載っています。
競馬には主に逃げ・先行・差し・追い込みの4つの戦法があります。
いわゆる、脚質というものです。
たとえば、逃げ【3-0-0-0】、先行【0-0-1-4】の馬はとにかく逃げないと勝てない馬と判断することができます。
「じゃあ、逃げればいいじゃん」と思いますが、同じレースに同じような考えの馬が何頭もいたらどうでしょう。
逃げたい馬が何頭もいるということは最初から飛ばして先頭に立ちたい馬が多いということです。
そのため、最初から競り合い続け、最終的には共倒れとなってしまう可能性が高くなります。
なので、その馬の戦法別データもよく見て、どの脚質の馬が多いかを判断し、展開を予想するのも重要となってきます。
コースデータの見方
競馬新聞や競馬サイトにはコースごとに有利な枠順や成績の良い種牡馬などが掲載されています。
このコースの有利な枠順は4枠と書かれていれば4枠の馬を狙えばいいです。
また、このコースが得意な種牡馬はエピファネイア産駒となっていたら、そのコースにエピファネイア産駒が出走してきた時に買えばいいのです。
ちなみに、エピファネイア産駒というのは父親がエピファネイアの馬を指します。
どこで競馬のデータを見ればいいか
競馬のデータの見方は分かったけど、どこでそのデータを見ればいいか分からない人もいるでしょう。
基本的には競馬新聞に多くのデータが掲載されています。
ただ、紙の競馬新聞は約500円しますし、毎回買っていたら結構な出費になります。
なので、競馬のデータが載っているおすすめのサイトを紹介します。
Deep
Deepはサンスポと産経デジタルが開発した競馬予想ツールです。
ネットで競馬新聞はもちろんのこと、様々なデータを月額900円で利用することができるので、紙の競馬新聞を買うよりはお得です。
「Deep」はカスタマイズ馬柱として、自分だけの馬柱が作れるので、自分の必要なデータだけを馬柱に配置することができます。
また、サンスポが開発したこともあり、データ量はかなり豊富です。
距離別成績や戦法別成績以外にも、季節別の成績、外国人騎手が騎乗した時の成績など珍しいデータも見ることができます。
楽天競馬
「Deep」は中央競馬を中心としたサービスですが、楽天競馬は地方競馬が対象のサービスです。
楽天競馬会員になれば、地方競馬の様々なデータを見ることができ、馬番別の勝率や騎手の単勝別の戦績など面白いデータも掲載されています。
また、楽天競馬会員になれば地方競馬全場の馬券をネットから購入することができます。
ちなみに、楽天競馬は無料で会員登録でき、利用料もかかりません。
地方競馬のデータを見たい人は楽天競馬会員になることをおすすめします。
まとめ
競馬のデータの見方が分かれば、競馬予想の幅が一気に広がります。
また、勝率や単勝回収率の見方を知れば、どの馬が狙い目かが分かりますし、高額払い戻しも夢ではありません。
競馬初心者で競馬予想する際はまずデータを見てみましょう。