競馬は多少天候が悪くても開催されます。
しかし、状況によっては競馬が中止となることもあります。
競馬が中止になるとどうなるのか気になっている人は多いでしょう。
ここでは、競馬が中止になる条件や競馬が中止になったときの払い戻しなどについて紹介します。
競馬の中止とは
競馬の中止とは、レース自体が行われないことを指します。
全てのレースが中止となる場合や、天候の悪化によって後半のレースだけ中止になることもあります。
一方、レース前やレース中にケガや落馬によって競走馬が走らなくなるのを競走中止と呼びます。
競走中止が出たとしても、レース自体は行われますし、レース確定後は払い戻しもされます。
競馬の中止の条件
一般的に、競馬が中止になる明確な条件は決まっていません。
そのため、どのような状態になったら競馬中止となるのかはJRAなど主催側が判断します。
基本的に、安全に競走ができない時は中止となります。
また、競馬が中止になる主な原因は天候です。
競馬が中止になる天候
雪や台風の時は中止になりやすいです。
雪が軽くつもる程度なら開催されますが、かなりの降雪量になると中止となります。
また、降雪のため芝のレースがダートに変更されることも多々あります。
台風の場合は雨・風ともに強い時や事前に大型の台風が来ると分かっている場合は中止となります。
雨では中止にならない
競馬は基本的に雨が降っても中止になりません。
屋外のスポーツの場合、雨で中止となる競技が多いですが、競馬は開催されます。
大雨でも開催されることが多いです。
ただ、とてつもない大雨が降ってきた場合は雨が収まるまで待つか中止となることがあります。
たとえば、2025年5月には、雷雨で東京9Rが取りやめとなりました。
競馬には馬場状態というのがあり、コースの含水量によって「良・やや重・重・不良」の4つに分けられます。
雨が降ると重や不良となり、こういった馬場が得意な競走馬も数多くいます。
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地方競馬は濃霧で中止になる
中央競馬ではあまりありませんが、地方競馬ではよく濃霧で競馬が中止となります。
なかでも、濃霧中止は門別競馬場で起こりやすいです。
濃霧が発生すると周りが見えなくなるので、かなり危険です。
そのため、濃霧が発生するとレースが中止となったり、濃霧が収まるまで待つことがあります。
濃霧が発生するとそれ以降のレースは中止ということが多いですが、時には競馬が続行されることもあります。
たとえば、門別競馬10Rが濃霧で中止になっても、30分後の11Rは晴れてきたので行われるなんてこともあります。
雹(ひょう)で中止もある
2019年5月には雹(ひょう)による中止もありました。
東京競馬場で突如、大量の雹が降り注ぎ10R以降が中止となりました。
安全な競争が実施できないという観点から中止と判断されました。
11Rは翌週に代替開催が行われましたが、10Rと12Rは代替開催が行われませんでした。
停電による中止もある
滅多にありませんが、停電による開催中止もありました。
2018年9月のばんえい帯広競馬では、地震による停電の影響で3日間の開催中止が発表されました。
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また、園田競馬も2018年9月に台風による停電の影響のため、1日だけ開催中止となりました。
競馬中止の場合の払い戻し
馬券を買ったレースが中止になることもあります。
レースが中止になった場合、購入した馬券は全て払い戻されます。
なので、中止になったからといって、お金を失うことはないのです。
レース中の落馬といった競走中止では払い戻されませんが、レース前の競走中止やレースが開催されない場合は払い戻されるのです。
払い戻し方法は簡単です。
紙の馬券の場合は的中した時と同じように払い戻し機で払い戻されます。
ネットの場合はもっと簡単で、レース中止が決まった瞬間に自動的に払い戻されます。
要は中止となったレースでは全ての馬券が払い戻されるのです。
中止となった場合の代替開催
競馬が中止となった場合に代替開催が行われます。
中央競馬の場合は代替開催が行われやすいですが、地方競馬ではあまり代替開催は行われません。
日曜日の全レースが中止となった場合は翌日の月曜日に代替開催が行われることが多いです。
また、何レースか行われた後に中止となった場合は、その続きが翌日などに行われます。
代替開催は出馬表が変更される場合とされない場合があります。
2019年10月12日(土)の東京開催は台風によって中止となりましたが、15日の代替開催では出馬表の変更はありませんでした。
前日発売中止もある
馬券はレース前日から購入することができます。
たとえば、当日忙しいから日曜日のレースを土曜日に買うといったことができます。
ですが、前日発売は中止になることが多々あります。
事前に台風や大雪の可能性がある場合に、前日発売を取りやめることがあります。
前日発売が中止となっても、問題なく開催されれば当日馬券を購入することができます。
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競馬が中止になりにくい理由
競馬が中止になりにくい明確な理由は分かりませんが、ある程度は推測できます。
競馬を開催するには様々なコストがかかっているうえに、出走する競走馬もレースに出走するまでの過程で多くのお金がかかっています。
また、競走馬は活躍できなければ、出走できるレースがなくなっていき、引退することになってしまいます。
基本的に、多くの競走馬は引退後の行き先が決まっていません。
レースがなくなることで、競走馬としての人生がガラッと変わってしまうこともあります。
そのため、軽々とレースを中止にはできないのだと考えます。
もちろん、人馬の安全が優先という根底はあります。
まとめ
競馬は大雪や台風など天候によって中止になることがあります。
馬券を購入したレースが中止となった場合は全て払い戻しされます。
また、中止となったレースは翌日などに代替開催されるケースが多いです。
中止になるかもしれない場合は前日の馬券発売を取りやめることもあります。