競馬と言えば、有馬記念や日本ダービーのようなものを想像しますが、競馬には障害レースというのも存在します。
中央競馬でも毎週数レース行われますが、通常のレースに比べて数は少なく、馬券を買う人も多いわけではありません。
そのため、障害戦の予想方法が分からない人は多いです。
ここでは、競馬の障害戦の予想方法を紹介します。
障害戦とは
障害競走では、コースに設置されている障害物を越えて、ゴールを目指します。
距離はコースによって違いますが、2800m以上のレースがほとんどです。
最長距離は中山グランドジャンプの4250mとなっています。
中山グランドジャンプでは、高さ1.6mの竹柵や大いけ垣が設置されており、その間にはいくつもの坂もあり、かなりタフなコースとなっています。
ただ、スタミナも必要ですが、それほどペースは早くないので、瞬発力なども競走馬には求められます。
日本には、中央競馬と地方競馬がありますが、障害競走があるのは中央競馬だけです。
中央競馬には10の競馬場がありますが、そのうち8つの競馬場で障害コースが設置されています。
G1は4月の中山グランドジャンプと12月の中山大障害しかありません。
また、クラスも未勝利とオープンしかありません。
障害戦の予想方法
今回は過去のデータを参考にした予想方法を紹介します。
データは全障害コースを対象にしたものです。
持ちタイムは参考にしない
障害戦は距離が長いうえにペースや馬場状態にも大きく左右されるので、持ちタイムはそれほど参考しなくていいです。
また、障害を飛越後にバランスを崩すこともありますし、落馬も少なくないので、その影響がなければもっと好タイムを出している可能性もあるので、タイムだけで実力を測るのは難しいです。
なので、いくら持ちタイムが早くても勝つわけではありません。
通常の競馬でも同じことは言えますが、障害戦は特に持ちタイムは気にしなくていいでしょう。
前走が平地だった馬は危険
障害戦では初めて障害戦に出てくる馬や障害から一度平地に戻り、障害に帰ってくる馬も多いです。
その馬の取捨選択に迷いますが、データで見ると成績は良くないです。
前走コース | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
阪神・ダ1800 | 3- 2- 2- 33/ 40 | 7.5% | 12.5% | 17.5% |
前走コース | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
小倉・ダ1700 | 2- 1- 1- 29/ 33 | 6.1% | 9.1% | 12.1% |
前走コース | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
中山・ダ1800 | 1- 1- 3- 51/ 56 | 1.8% | 3.6% | 8.9% |
(2018. 1. 7 ~ 2021.10.31)
基本的に前走、平地競走(障害以外のレース)だった馬は人気がそれほどないですが、買うか悩んだときは評価を下げることをおすすめします。
前走の着順を参考にする
平地競走と同様に、前走の着順が上の馬ほうが成績が良いです。
なので、平地競走の予想と同じように、近走の着順の良い馬を買えば当たる確率は高くなります。
ただ、前走が1着の場合は未勝利からOPという流れが多いので、そこまで勝率は高くないです。
また、前走9着~11着までの馬の勝率・複勝率はそれほど変わらないので、「前走9着だから11着の馬より印を高くする」といったことは意味ないでしょう。
1番人気は安定している
通常の競馬と同じく、1番人気の馬の成績は良いです。
人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 170- 97- 52- 165/ 484 | 35.1% | 55.2% | 65.9% |
(2018. 1. 7 ~ 2021.10.31)
勝率はそこまで高くないですが、連対率や複勝率は高いので、高配当を狙いたいからと言って、1番人気を消すのはやめたほうがいいでしょう。
騎手による差はそれほどない
障害にもトップジョッキーはいますが、ルメール騎手や川田騎手ほど圧倒的な成績を残している騎手は少ないです。
そのため、どの騎手にもチャンスがあり、それなりの成績を残しています。
そもそも、障害戦に乗る騎手は少ないですし、乗り替わりも少ないので、通常の競馬よりも騎手の成績に差はないです。
とはいえ、森一馬騎手など複勝率の高い騎手は馬券の相手には入れたほうがいいでしょう。
騎手 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
森一馬 | 46- 42- 21-152/261 | 17.6% | 33.7% | 41.8% |
(2018. 1. 7 ~ 2021.10.31)
ディープインパクト産駒よりキンカメやルーラーシップ産駒
平地競走ではディープインパクト産駒の成績が良いですが、障害競走ではディープインパクト産駒はそこまで良い成績ではありません。
種牡馬 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
ディープインパクト | 15- 15- 12-119/161 | 9.3% | 18.6% | 26.1% |
(2018. 1. 7 ~ 2021.10.31)
決して、悪いわけではありませんが、これよりも良い成績の種牡馬がいます。
たとえば、キングカメハメハやルーラーシップ。
種牡馬 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
キングカメハメハ | 26- 12- 9-135/182 | 14.3% | 20.9% | 25.8% |
ルーラーシップ | 20- 15- 15- 90/140 | 14.3% | 25.0% | 35.7% |
(2018. 1.13 ~ 2021.10.30)
ディープインパクト産駒よりも勝率が高いですし、ルーラーシップ産駒の場合は複勝率もかなり高いです。
このほか、ダイワメジャー産駒やステイゴールド産駒の成績も良いです。
まとめ
平地競走とそれほど予想方法を変える必要はありません。
騎手による差や種牡馬による差は平地競走より大きくないです。
なので、近走の着順が高い馬を買っていれば、問題はないと言えます。