現在、ダート界にはルヴァンスレーヴやゴールドドリームなどの名馬がいますが、その中でも結果を残し続けているのがクリソベリルです。
ここでは、現役ダート馬で一番強いクリソベリルについてまとめてみました。
- クリソベリルとは
- クリソベリルの兄弟は名馬ばかり
- 新馬戦は圧勝
- 2戦目も7馬身差の圧勝
- 重賞初出走で初勝利
- 親子・兄弟でジャパンダートダービー制覇
- 初の古馬相手に完勝
- 無傷でダート界の頂点に君臨
- クリソベリルの次走
- まとめ
クリソベリルとは
クリソベリルとは2016年2月10日生まれの牡馬です。
父はフェブラリーステークスやジャパンダートダービーを制したゴールドアリュール、母は芝で3勝を挙げたクリソプレーズです。
2020年11月現在、9戦8勝でG1を既に4勝しています。
主戦は川田将雅騎手でほとんどのレースで手綱を取っています。
クリソベリルの兄弟は名馬ばかり
クリソベリルの兄弟は名馬ばかりです。
まず、半姉にはエリザベス女王杯や宝塚記念を制したマリアライトがいます。
2016年の宝塚記念では8番人気ながら、ドゥラメンテやキタサンブラックを抑えて優勝しました。
全兄にはジャパンダートダービーやコリアカップを制したクリソライトがおり、半兄には神戸新聞杯を制したリアファルがいます。
半弟のヴァーダイトは2019年12月にデビューしたばかりですが、デビュー戦の阪神芝2000mを完勝しています。
競馬の全兄と半兄の違いは?競走馬の兄弟関係についてまとめてみた
新馬戦は圧勝
兄弟が名馬ばかりなので、デビュー戦から期待されていたクリソベリルはその期待以上のパフォーマンスを新馬戦で見せます。
クリソベリルは2018年の9月に阪神ダート1800mでデビューします。
鞍上には川田将雅を迎え、当日は単勝1.2倍の一番人気に推されます。
レースでは中団でレースを進め、4コーナーで早めに先頭に立ち、そのまま上がり最速の38.0の脚を使って勝利しました。
2着には7馬身差をつける圧勝で、3連単も810円しか付かない堅い決着となりました。
このレースに出走していた馬は後のレースでもあまり活躍できていないので、メンバーのレベルは大したことはありませんでしたが、それでも高いパフォーマンスを見せてくれました。
2戦目も7馬身差の圧勝
クリソベリルは2019年3月に3歳500万下の阪神ダート1800mに出走します。
ここでも前走に続き単勝1.6倍と圧倒的な人気となります。
レースでは難なく直線で先頭に立ち、上がり最速の脚でまたしても2着に7馬身差をつけて圧勝します。
このレースの2着~5着までの馬はいずれも後に500万下を勝っており、前走に比べてメンバーのレベルが高くなったなかでの圧勝劇でした。
また、クリソベリルの凄いところは新馬戦、500万下いずれもノ―ステッキで勝っているところです。
重賞初出走で初勝利
2連勝したクリソベリルは2019年5月に園田競馬場で行われたG2兵庫チャンピオンシップに出走します。
ここ2戦の圧勝ぶりから、ここでは単勝1.1倍の圧倒的人気となりました。
レースではいつも通り好位でレースを進め、4コーナーで先頭に立ち、2着に5馬身差をつけて圧勝しました。
これでデビューから3連勝となり、無傷での重賞制覇となりました。
親子・兄弟でジャパンダートダービー制覇
クリソベリルは兵庫チャンピオンシップ勝利後、3歳のダート最強馬を決めるJpn1ジャパンダートダービーに出走します。
ここでも相変わらず単勝1.2倍の断然人気となります。
道中は6番手で進み、最後の直線で4番人気のデルマルーヴルを交わし、2着に3馬身差をつけて重賞2連勝を達成します。
ジャパンダートダービーは父のゴールドアリュール、全兄のクリソライトも勝利したレースで、この勝利によって親子&兄弟でジャパンダートダービー制覇となりました。
勝利騎手の川田騎手は「体がまだまだ成長途中」と述べており、未完成ながらの圧勝劇となりました。
初の古馬相手に完勝
クリソベリルはジャパンダートダービー制覇後、日本テレビ盃に挑みます。
クリソベリルはこれまで同世代としか戦っておらず、初の古馬相手のレースとなりました。
相手もコリアカップを制したロンドンタウンや2018年のフェブラリーステークスを優勝したノンコノユメが出走しており、相手関係が一気にレベルアップしました。
しかし、ここでも単勝1.1倍に支持され、終わってみれば2着のロンドンタウンに4馬身差をつける完勝となりました。
これにより無傷の5連勝となりました。
無傷でダート界の頂点に君臨
日本テレビ盃を勝利したクリソベリルは2019年12月に行われたG1チャンピオンズカップに出走します。
チャンピオンズカップはダート界のチャンピオンを決めるレースであり、これまでの相手から一気にレベルが上がるレースです。
チャンピオンズカップにはG1を5勝しているダート界の王者ゴールドドリームや2019年のフェブラリーステークスを制したインティなど、数多くのG1馬が出走しました。
クリソベリルはこれまで5戦全てで圧倒的1番人気となっていましたが、チャンピオンズカップではゴールドドリームに次ぐ2番人気となりました。
2番人気の理由としては、戦うごとに着差が縮んでいたり、相手関係が一気に上がることなどから不安の声が多かったことが挙げられます。
しかし、レースでは好スタートから3番手につけ、最後の直線では内のインティと外のゴールドドリームに挟まれる壮絶な叩きあいを制し、JRA・G1初制覇となりました。
サウジカップで初黒星
クリソベリルはチャンピオンズカップ後、2020年2月29日にサウジアラビアのキングアブドゥルアジーズ競馬場で行われたサウジカップにゴールドドリームと共に出走しました。
このレースは1着賞金が11億円と超高額で、世界のトップホースが出走してきました。
レースではスタートで出遅れ、最後も伸びることなく、見せ場を作ることができないまま7着に終わりました。
この敗戦により、デビューから続いていた連勝は6でストップしました。
ただ、出遅れや道中の不利など、クリソベリルの力が発揮されないまま終わってしまったので、次走の巻き返しは大いに期待できるでしょう。
国内の連勝を7に伸ばす
サウジカップから帰国後、クリソベリルは2020年6月に行われた帝王賞に出走します。
ここには、オメガパフュームやルヴァンスレーヴなど数多くのG1馬が出走してきました。
クリソベリルはサウジでの敗戦や海外帰りということもあり、ここでは2番人気となりました。
レースでは道中3番手で進み、直線で早めに先頭に立つとそのまま押し切り、2着に2馬身差をつけて優勝しました。
この優勝により国内の連勝が7に伸びました。(国内では無敗)
また、レース後に川田騎手は「しっかり仕上がっていない感じ」と言っており、そんな状態にも関わらず優勝してしまうクリソベリルに多くの人が驚愕しました。
JBCで完勝
クリソベリルは帝王賞から約4ヶ月後の2020年11月に大井競馬場で行われたJBCクラシックに出走します。
有力馬が帝王賞と変わらなかったこともあり、ここでは単勝1.3倍の断然人気に推されます。
レースでは道中3番手を進み、抜群の手ごたえのまま最後の直線で難なく抜け出し、そのまま2着に2.1/2馬身差をつけて完勝しました。
1頭だけ次元が違い過ぎるレース内容でした。
この勝利により、国内での連勝記録を8に伸ばしました。
国内初黒星
2020年12月に行われたチャンピオンズカップに出走したクリソベリルでしたが、ここでまさかの国内初黒星を喫します。
単勝オッズ1.4倍と断然人気しましたが、レースではいつものクリソベリルが影を潜め、馬券にも絡めず4着に終わりました。
元々、本調子でないのは明らかでしたが、それでも馬券内には来るだろうと多くの競馬ファンが予想していましたが、それも叶いませんでした。
靭帯損傷で手術
チャンピオンズカップでは負けたものの、国内ではほぼ敵なし状態のクリソベリルでしたが、2020年12月に右後肢繋ぎの輪状靭帯の損傷が発覚しました。
2021年2月に2度手術を行い、2021年7月現在も休養しています。
クリソベリルの次走
2021年7月現在、クリソベリルの次走予定は未定です。
順調に回復しているので、2021年秋ぐらいには復帰できるのではないでしょうか。
まとめ
クリソベリルはいまだに底を見せておらず、国内無敗のまま現役を終えるかもしれません。
このまま行けば、最多G1勝利数を更新できるかもしれません。