競馬の騎手のなかで有名な人は数多くいますが、武豊に次ぐ知名度のある騎手といえば藤田菜七子騎手です。
ルックスがかわいいだけではなく、きちんと結果も残しており、若手騎手の中でも上位に入る上手さではないでしょうか。
ここでは唯一の女性騎手でかわいい藤田菜七子についてまとめてみました。
JRA唯一の女性騎手
騎手は男性が多く、女性騎手の数はかなり少ないです。
これまで中央競馬には細江純子や増沢由貴子など細々と女性騎手がいましたが、2013年以降中央競馬には女性騎手がいませんでした。
そんな中2016年にデビューしたのが藤田菜七子騎手です。
2019年12月現在も中央競馬の女性騎手は藤田菜七子しかいません。
ただ、地方競馬には多くの女性騎手が活躍しており、2019年も2人の女性騎手がデビューしました。
また、騎手学校にも女性が数名おり、騎手免許取得のために頑張っているので、いずれ中央競馬にも藤田菜七子以外の女性騎手が誕生するでしょう。
初勝利は地方競馬
藤田菜七子は2016年3月に騎手デビューを迎えましたが、騎手としての初騎乗は地方競馬である川崎競馬でした。
デビュー戦は勝利することはできませんでしたが、デビューから3週間後の浦和競馬でアスキーコードに騎乗し初勝利を挙げます。
アスキーコードは前走で初めて勝った馬で、その勢いのまま藤田菜七子鞍上のもと見事逃げ切り、藤田菜七子に初勝利をプレゼントします。
この勝利は実に11年ぶりのJRA女性騎手の勝利となりました。
中央競馬での初勝利は2016年の4月で、福島競馬場にてサニーデイズという馬に乗って勝利しました。
また、その前日には1日合計9レースに騎乗し、女性騎手の1日最多騎乗タイ記録を残しています。
海外デビュー戦は7着
着々と勝利を重ねていった藤田菜七子は2016年11月にUAEで行われた「ワールドレディースチャンピオンシップ」に参戦します。
これより前の8月にイギリスでも騎乗しましたが、パドックで騎乗馬に落とされてそのまま競走除外になってしまったので、UAEが海外デビュー戦となりました。
レースではスタートを上手く決めましたが、見せ場はなく7着に終わりました。
2017年1月にはマカオでも騎乗し、第4レースで4着となりました。
2年目でJRA女性騎手の年間最多勝更新
1年目は6勝に終わった藤田菜七子でしたが、2年目の10月にJRA年間12勝目を挙げ、1997年に牧原騎手が挙げた11勝を20年ぶりに塗り替えます。
記録更新した12勝目は10番人気の馬での勝利で、2017年は人気薄での勝利が目立ちました。
最終的に2017年はJRAで14勝を挙げ、女性騎手の最多勝記録を大きく更新することとなりましたが、最多勝記録更新の翌週に初めての騎乗停止を受けてしまったので、それがなければもう少し記録を更新できたでしょう。
黒髪美人大賞を受賞
藤田菜七子は騎手としての技術以外にルックスでも世間の注目を集めています。
2018年には「第3回黒髪美人大賞」を受賞しました。
第1回は川島海荷、第2回は高橋ひかる、第4回は大原優乃と歴代の受賞者を見るとこの賞の凄さが分かります。
JRA女性騎手の最多勝記録更新
藤田菜七子は2018年の8月に新潟競馬場で勝利をあげ、JRA通算35勝目をマークします。
これによりJRA女性騎手の最多勝記録を更新しました。
これまで女性最多勝記録を持っていた増沢騎手は約16年間で34勝でしたが、藤田菜七子は約2年半での記録更新となりました。
ただ、昔と比べて騎乗馬の質や数が違うので一概に比較はできません。
JRA女性騎手初のG1騎乗
藤田菜七子は2019年2月に行われたG1フェブラリーステークスでコパノキッキングに騎乗し、JRA女性騎手初のG1騎乗を達成しました。
そもそもG1で騎乗するには通算で31勝を挙げる必要があり、誰でも簡単に騎乗できるレースではありません。
武豊騎手は藤田菜七子のG1初騎乗について「自分でつかんだチャンス」と述べており、まさにこれまで積み重ねた結果が初のG1騎乗に繋がったのでしょう。
レースでは最後方から直線で大外に持ち出して追い込み5着となりました。
勝利することはできませんでしたが、G1初騎乗で掲示板を確保する見事な結果を残しました。
世界No1女性騎手に
藤田菜七子は2019年6月に行われた「ウィメンジョッキーズワールドカップ」に出場しました。
ウィメンジョッキーズワールドカップは世界各国から10人の女性騎手が招待され、計5鞍に騎乗してポイントを争います。
藤田菜七子は第2戦で海外初勝利を挙げ、第5戦でも勝利し、見事世界No1女性ジョッキーの座を射止めました。
この優勝により藤田菜七子は世界のトップジョッキーで争われる「シャーガーC」や「ワールドオールスタージョッキーズ」にも選出されました。
JRA女性騎手初の重賞制覇
藤田菜七子は2019年10月に行われた交流重賞の東京盃にコパノキッキングで出走します。
フェブラリーステークスから人気しながら3戦して好走はするものの、中々勝てていなかったコパノキッキングと藤田菜七子ですが、ここでも単勝1.5倍の1番人気に推されます。
レースでは上手くスタートを決め、楽々と逃げ、最後の直線でも手応え抜群のまま2着に4馬身差をつけて完勝しました。
これにより、JRA女性騎手としては初めての交流重賞制覇となりました。
また、2019年12月に行われたJRA重賞のカペラステークスでもコパノキッキングで優勝し、JRA女性騎手初のJRA重賞制覇となりました。
まとめ
藤田菜七子は毎年JRA女性騎手初の快挙を成し遂げてくれます。
毎年着々と勝利数を重ねており、さらなる飛躍が期待されます。