競馬といえば、有馬記念など芝の上を走るレースが印象的ですが、実はダートコースもあります。
競馬初心者の認知度は低いですが、ダートにはダートならではの魅力がたくさんあります。
ここでは、ダートについてやダートの予想方法についてまとめてみました。
ダートとは
ダートとは簡単に言えば「砂のコース」です。
砂の上を芝のレースと同様に走ります。
基本的に、競馬に詳しくない人でも知っているようなレースは芝コースのレースがほとんどです。
有馬記念や日本ダービー、天皇賞などは全て芝で行われます。
なので、ディープインパクトやキタサンブラックなど、誰もが知る有名馬も芝を得意とする馬が多いです。
日本のダート重賞は芝の重賞よりも数が少なく、Jpn1は多くありますが、G1の数も少ないです。
日本の競馬よりもダート競走が盛り上がっているのがアメリカです。
日本のクラシック三冠レースは全て芝コースですが、アメリカの場合は全てダートです。
アメリカのダートと日本ダートでは質が異なるので、いまだにアメリカのダートG1で日本調教馬が勝利したことはありません。
芝とダートの大きな違い
芝のコースとダートのコースの主な違いは芝か砂かですが、それ以外にも色々と違いがあります。
重馬場でのダートと芝
馬場は状態によって「良、やや重、重、不良」に分かれます。
基本的には馬場の含水量によって変わってきます。
なので、雨などが降ると馬場状態が悪くなり、重や不良になっていきます。
芝のコースでの重馬場は良馬場と比べて、時計が掛かるようになります。
芝とは逆に重馬場でのダートは時計が速くなります。
馬場 | 状態 | タイム |
芝 | 重 | 遅くなる |
ダート | 重 | 早くなる |
速いタイムが出る馬場なので、時計が掛かる展開が得意な馬は不利になってしまいます。
地方競馬はダートコースがほとんど
競馬には中央競馬と地方競馬がありますが、地方競馬の場合はほとんどのコースがダートです。
地方競馬で唯一芝コースがあるのが盛岡競馬場で、それ以外の競馬場はダートコースしかありません。
中央競馬の場合は芝とダートどちらのコースもあり、芝のレースの方が多いです。
ダート適性と芝適性
競走馬にはそれぞれ適性があり、ダートが得意な馬がいれば、芝が得意な馬もいます。
主にどちらに適性があるのかは血統などで分かります。
単純に言えば、ダートで活躍していた馬の子供はダートで活躍しやすいみたいなものです。
ただ、芝に適性があると思っていた馬が、実はダートの方が得意だったなんてこともよくあります。
なので、芝替わりやダート替わりの人気薄の馬が激走し、馬券が荒れることは多々あります。
たまに芝・ダートどちらにも適性がある馬がいます。
有名なのはクロフネで、ダートG1と芝G1のどちらでも優勝しています。
そして、クロフネ産駒のソダシも芝のG1を勝ち、ダートのG1でも3着と好走しています。
砂を被る可能性がある
ダートコースは砂なので、前を走る馬が蹴り上げた砂を被る可能性があります。
芝コースでも、蹴り上げた芝が後ろの馬に飛んでいくことはありますが、ダートの方が支障が出やすいです。
砂を被るのが嫌な馬は多く、能力はあるのに砂を被ったせいで走る気をなくしてしまう馬もいます。
基本的にダートの内枠は砂を被りやすいです。
砂を被るのを危惧して、内枠でも無理やり外に持っていく場合もありますが、頭数の多いレースでは難しいです。
ダートG1一覧
日本の競馬におけるダートのG1は少ないです。
ここでは、ダートのG1とJpn1を一覧で紹介します。
ちなみに、G1とJpn1の違いはざっくり言うと、国際的に認められているのがG1で、日本だけで認められているのがJpn1です。
ダートのG1とJpn1一覧
時期 | レース名 | 開催競馬場 | グレード |
2月 | フェブラリーステークス(1600m) | 東京競馬場 | G1 |
4月 | 川崎記念(2100m) | 川崎競馬場 | Jpn1 |
4月 | 羽田盃(1800m) | 大井競馬場 | Jpn1 |
5月 | かしわ記念(1600m) | 船橋競馬場 | Jpn1 |
6月 | 東京ダービー(2000m) | 大井競馬場 | Jpn1 |
6月 | さきたま杯(1400m) | 浦和競馬場 | Jpn1 |
7月 | 帝王賞(2000m) | 大井競馬場 | Jpn1 |
10月 | ジャパンダートクラシック(2000m) | 大井競馬場 | Jpn1 |
10月 | マイルチャンピオンシップ南部杯(1600m) | 盛岡競馬場 | Jpn1 |
11月 | JBCレディスクラシック | ※毎年開催場所が異なる | Jpn1 |
11月 | JBCスプリント | ※毎年開催場所が異なる | Jpn1 |
11月 | JBCクラシック | ※毎年開催場所が異なる | Jpn1 |
12月 | チャンピオンズカップ(1800m) | 中京競馬場 | G1 |
12月 | 全日本2歳優駿(1600m) | 川崎競馬場 | Jpn1 |
12月 | 東京大賞典(2000m) | 大井競馬場 | G1 |
G1は3つしかありませんし、短距離や長距離のレースも少ないです。
芝のG1と比べるとかなり偏りがある形となっています。
ダートの予想方法
ダートにはダートならではの予想方法が存在します。
ここでは、ダートの予想方法をいくつか紹介します。
逃げ・先行を狙う
地方競馬場の多くが直線の短いコースとなっています。
直線が短いので、後ろで脚を溜めて、最後の直線で後方から追い込んでくる馬は好走しにくいです。
なので、地方競馬場のダートコースでは逃げ馬や先行馬が勝ちやすいです。
また、中央競馬のダートコースも同じように逃げ馬や先行馬が勝ちやすいです。
ただ、競馬場や距離によっては追い込みが有利なコースも存在しています。
たとえば、東京ダート1600mでは逃げ馬や先行馬もよく勝ちますが、差し馬や追い込み馬も同じくらいに来ています。
基本的には逃げ・先行馬を軸に予想するのがいいですが、特定の競馬場では差し・追い込み馬も来るかもしれないと頭に入れておきましょう。
芝スタートを考慮
中央競馬場のダートコースにはスタートが芝で、少し走った後にダートに入るコースがあります。
馬によっては芝スタートが苦手で、行き脚がつかない馬などもいるので注意が必要です。
逃げ馬や先行馬を買う場合は特に注意が必要です。
芝スタートが苦手な先行馬を買ってしまった場合、先行すると思って馬券を買ったのに行きっぷりが悪く、後ろからの競馬になってしまう可能性もあります。
芝スタートのダートコースは全部で8つあります。
関東だと「東京ダ1600m、中山ダ1200m」の二つです。
関西は「阪神ダ1400m、阪神ダ2000m、京都1400m」でローカルは「新潟ダ1200m、中京1400m、福島1150m」です。
なので、普段はダートコースで好走しているのに、芝スタートになると凡走している馬がいたら、芝スタートの時は評価を下げてもいいかもしれません。
雨が降ったら逃げ馬
雨が降った後の馬場を脚抜きのいい馬場と言いますが、脚抜きのいい馬場はとにかく前が止まりません。
つまり、逃げ馬が馬券内に残る確率が非常に高くなります。
そのため、雨が降っている時や重馬場の時は逃げ馬を狙ってみるといいでしょう。
仮に近走で凡走しており、人気がない馬でも一発あるかもしれません。
キタサンブラック産駒
ダートで活躍する馬を輩出している種牡馬はたくさんいます。
ただ、そのなかでもおすすめなのがキタサンブラック産駒です。
キタサンブラックといえば、芝で活躍した馬であり、産駒のイクイノックスやソールオリエンスも芝のG1馬ではあります。
ですが、意外にもダートでもキタサンブラック産駒は結果を残しています。
実際、ウィルソンテソーロはダートのJpn1を勝っています。
特にキタサンブラック産駒でおすすめなのが、東京ダート1600m戦です。
このコースでは勝率も複勝率もかなり高いです。
ダートでどの馬を買おうか悩んだときは、キタサンブラック産駒を狙ってみてはいかがでしょうか。
ダートの予想に迷ったら
ここまでダートの予想方法についてお伝えしてきましたが、「なんだか難しい」と感じた場合は無料の買い目を活用しましょう。
買い目なので、見てその通りに馬券を買うだけで完結します。
どの馬を買おうか、どの券種にしようか考えることは必要ありません。
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まとめ
芝のレースの方が有名なレースが多いですが、ダート競走も魅力がたくさんあります。
芝コースとダートコースでは重馬場の時のタイムや競走馬の適性などの違いがあります。
ダートでの予想方法は色々ありますが、まずは積極的に逃げ・先行馬を狙ってみてはいかがでしょうか。